民事信託とは
網倉民事信託総合研究所
AMIKURA Civil-trust Research Institute
民法・遺言で実現出来ない資産承継を、民事信託を活用することで可能になります。
- 後継ぎ遺贈型受益者連続信託
- 遺言代用生前信託
信託とは
信託とは、委託者が信託行為(例えば、信託契約、遺言)によって、その信頼できる人(受託者)に対して、金銭や土地などの財産を移転し、受託者は委託者が設定した信託目的に従って受益者のためにその財産(信託財産)の管理・処分などをする制度です。
信託を活用した財産承継
(1)信託を活用しない財産承継 | (2)信託を活用した財産承継 |
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◆財産の所有権そのものが移転
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◆信託受益権が移転(財産はそのまま)
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信託法の規定~財産承継の種類~
- 【1】受益者≠委託者 の「他益信託」を設定可能
- 信託法第八十八条(受益権の取得)
- 【2】「遺言代用型」等、委託者死亡時に受益権を取得する者の設定可能
- 信託法第九十条(委託者の死亡の時に受益権を取得する旨の定めのある信託等の特例)
- 【3】「受益者連続」等、事前に「次の次」まで指定することも可能
- 信託法第九十一条(受益者の死亡により他の者が新たに受益権を取得する旨の定めのある信託の特例)
- 【4】「受益者指定権」等、受益者を指定する権利を設定することも可能
- 信託法第八十九条(受益者指定権等)
金銭信託(受益者連続型)
権利はいつ移るのか?→死亡により順番に移転
何が移転するのか?→受益権
株式管理承継信託(遺言代用型)
- ●事例1
- ・社長が一族内の大株主
- ・社長の生前中は、社長が経営権を掌握
- ・事業の息子への承継は既定路線
- <特徴>
- 第一受益者が死亡した場合、あらかじめ指定していた第二受益者に、新たな受益権が発生し、死亡から間を開ける事なく、株式を承継者に承継させることができる。
- 必要に応じて、信託契約を変更して承継者を変更することができる。
株式管理承継信託(受益者連続型)
- ●事例2
- ・ご子息一人、ご息女二人のうち、後継者はご子息のみとする
- ・ご子息の次は孫(ご子息の子供)に事業を承継させたい
- ・株式は直系内で承継させ、ご子息の奥様側への承継は回避したい
- <特徴>
- 契約締結時に、第二受益者、第三受益者(さらに先の受益者の指定も可能)を信託契約書に定める。
信託契約を変更して、第二、第三受益者を変更することができる。 - 社長が死亡した場合、息子が受益権を取得し、息子が死亡した場合、第三受益者が受益権を取得する。
死亡から間を空けることなく、株式を承継させることができる。